裸足の美学からの脱却ダントツの舞台裏

8) ダントツの舞台裏で見つけた「宇宙の法則」

宇宙の法則 1日、1週間、1年のリズム
宇宙の法則 1日、1週間、1年のリズム

第8回は総仕上げとして、日本の経営をリードするビジネスリーダーたちが実践している「宇宙の法則」を紹介します。

おかげさまで、たくさんの方々にお読みいただいたこのコラムも今回が最終回。正直ここまで反響があるとは思いませんでした。初めて執筆の依頼があった時、廣松編集長の人柄にほれて引き受けてしまいましたが、週一ペースの8回シリーズ。素人の私にとっては、かなりハイピッチ出稿です。

本当に大丈夫だろうかと不安もよぎったが、切羽詰まると集中力が出るタイプの私は、「これも何かのご縁だし、ちょうど自分を振り返るいいチャンスだ」とポジティブシンキング。あえて自分で自分を追い込むことにしました。

誰もそこまで期待していなくとも、やると決めたからには、1番を狙いにいくのが私の性分。

しかし、他の執筆者の方々はプロの書き手や各界の著名人ばかり。知名度、実力の差は歴然です。同じ土俵で戦っても勝ち目はないことぐらい、素人の私にでも分かります。

そこで、無名ベンチャーがオンリーワンを目指す時に、必ず自社の強みを組み合わせたオリジナルビジネスで勝負することを応用し、自分の強い分野「ビジネス」+「人財」+「原理原則」を基軸に、自論「裸足の美学からの脱却」というテーマで書こうと決めたのです。

こうして“無名作家”の初デビューとなったが、第1回・第2回のランキングは、一歩及ばず最高3位に。調子が出てきたのは、第3回の「あなたの会社は“超一流”に弁当や定食を作らせていませんか?」で、「読者が選ぶ注目の記事」ランキング1位を取ってからです。

「なるほど、こういう感じならば1位を取れるのか」と少しコツをつかみ、次からも絶対に1番になりたいと、ここから私のテンションがヒートアップ。

そして第4回「あなたの会社で、金の卵を踏みつぶしているのは誰ですか?」以降は、アクセスランキングでも連続1位を取り、もしかして「才能あるかも…」「俺って天才?」といつもの自己陶酔が始まりました。

私はもともと理系で、小さい頃から文章を書くことに強い苦手意識を持っていました。しかし、この連載コラムのランキングのおかげで、今まででは考えられない自分の集中力や可能性に、改めて気づかされました。

前回の当コラムで紹介した、ゴルフで1年間空回りし続け、弱気になっていた私が、今ではシングルプレーヤーを目指すまで心境変化し、本来の自分を取り戻したのと同じように、今回は「俺も作家デビューできるかも」と本気で思うようにまでなったのです。


なぜ、素人の私がランキング1位になったのか?

執筆に関してはズブの素人である私のコラムが、なぜ多くの方々に読んでいただけたのだろうかと自己分析してみました。

答えは簡単。これから解説する「宇宙の法則」に従いSARサイクルをひたすらグリグリ回し続けたからだと思います。

それでは、素人をランキング1位にした、1日×1週間のリズムを紹介しましょう。

― 1日のサイクル ―

まず朝から午前中にかけてはできるだけ右脳を使って創造力を働かせ、シナリオを組み立て原稿を手書きする。

昼は本業のコンサルティングをこなし、夕刻からはタイプしてもらった原稿をプリントアウト。左脳を働かせて冷静に内容をチェックする。

その後は、会社を出ても原稿は常に持ち歩き、調子が乗れば、酔っていても自宅で再読する、というシンプルなリズムを守り続けた。

― 1週間のサイクル ―

まず休日に前回コラムのレビューをし、持ちネタの整理やアイデア出しで次回のシナリオを考え、原稿の大筋を手書き。平日はそれをブラッシュアップしながらイラストなどを打ち合わせ。納期直前は毎回ラストスパ−ト、というリズムを守った。

ビジネスではこのリズムを実践していたものの、これだけしっかり長期間回したことは今回が初めて。その結果、自分の想像以上のインプット(レビュー・シナリオ)とアウトプット(アクション)が湧き出てきたのです。この不思議なパワーは、SARサイクルを基軸に、1日と1週間のリズムを両輪で回す、宇宙の法則の基本原理から生み出されているのです。

前回コラムで述べた日々の成長ポイント「レビューと名コーチ」については、連載スタート時から四六時中、高速回転で自己レビューを心がけ、さらに編集関係者や弊社スタッフなど、身近なコーチをつかまえては素直にアドバイスを求めました。

その結果、最初に考えていたストーリーから大きく内容を変更し、また毎回、最後の最後まで周りに迷惑をかけながら、諦めずに原稿の追加・修正を加えました。

最初は苦痛だったこのリズムにも最近は少し慣れ、元来ちっとも落ち着きのない私が、今では驚くことに、机に何時間も座っていられるほど、集中力と持続力が強化されたのです。

それでは、これまでのコラムの集大成と言える自然の摂理に基づいた驚異のパワーを生み出す「宇宙の法則」について具体的に解説しましょう。

宇宙の法則 1日、1週間、1年のリズム

まずは、「宇宙の法則」の基本原理となるSARサイクルと1日の関係を理解しましょう。

SARサイクルを1日のリズムに変換すると、日が昇り上昇する午前[Morning](前:シナリオ)、太陽が一番高い所に来る午中[Noon](正午)(中:アクション)、日が下降する午後[Evening](後:レビュー)のONタイムになります。

夜中[Moonlight]は、(後:レビュー→前:シナリオ変換)OFFタイムになります。

― 宇宙の法則 24時間と地球のリズム ―

次に、SARサイクルを24時間時計に当てはめてみると、時間帯までもっと具体的に見えてきます。午前6時がシナリオ、正午がアクション、午後がレビュー、そして午前0時が(レビュー→シナリオ)になります。

また、これを地球に置き換えてみると、前:シナリオは、日が上昇(sunrise)する東、中:アクションは、真昼(sunshine)の南、後:レビューは日が下降(sunset)する西、後→前(レビュー→シナリオ)の変換は真夜中の北になります。

さらに、方角で考えると、前:シナリオは右、後:レビューは左になります。これよりシナリオは右脳。レビューは左脳を働かせることが大切なのは、地球が証明してくれています。

では、宇宙の法則に基づいた1日の正しいリズムをまとめてみましょう。このリズムを習慣化できれば、不思議なパワーがあなたに宿ります。

■Sunrise:前(シナリオ)

この時間帯は、右脳を使い、創造力を働かせ、「これから」についてシナリオを思考するのがベストです。「未来」を軸に、明日、来週、来月、来年は「こうなりたい」と、希望に満ちたゴールイメージ、成功イメージを持つことが大切です。

0から1を生み出す新しいことや大きな決断をしなくてはいけないことは、この時間帯に集中して思考してください。

☆ポイント:右脳を動かしやすくするための例

  • 朝早く起きる
  • 太陽の日を浴びる
  • シャワーや風呂で体と脳を起こす
  • 散歩やランニング、ストレッチや運動をする
  • 朝食を食べたり、コーヒーなどを飲む
  • 集中できる場所に行き、自分の時間を作る

初めの一歩としては、出社前にコーヒーショップなどに立ち寄り、自分1人の時間を作るといいでしょう。まずはこれから(未来)のことについて考え、右脳を動かす訓練からスタートさせてください。このとき、ペンとノートを携帯し、思いついたことを必ずメモしておきましょう。

☆注意

寝起きのまま、ボーッとした状態で出社する人がいますが、体を起こさないと右脳は起きません。また、出社してすぐインターネットやメールを見るのもいけません。作業活動が始まったと思い、右脳は閉じてしまうからです。

机の上が片づいていない場合も、昨日の延長線上だと認識し、右脳は閉じてしまいます。

■Sunshine:中(アクション)

この時間帯は、自分を信じ精力的実行力を働かせ、まさに「今」アクションを起こすことがベストです。「現在」を軸に、今日、今週、今月、今年「絶対やるぞ」と情熱を燃やし、全身全霊を傾けて集中してください。

チャンスは、外部や人を通して、訪れることが多いのです。

☆ポイント

  • 自分を信じ、テンションを上げる
  • 他部門の人や社外の人と接触し、情報交換やディスカッションをする
  • 外に出て新しい発見や流れを感じる
  • シナリオ通り、思い切って行動してみる

☆注意

社内にじっと閉じこもり、人と話をしないでいてはいけません。自分の世界に閉じてしまい、正しいSARサイクルが回せないからです。

■Sunset:後(レビュー)

この時間帯は、左脳を使い分析力を働かせ、過去についてレビューすることがベストです。「これまで」を軸に、昨日、先週、先月、去年と比べ「ここが良かった、悪かった」と冷静に、客観的に考えてください。ノートや手帳、企画や提案書などを見返すと、何か気づきがあります。

☆ポイント:左脳を動かしやすくするための例

  • 必ずクールダウンし、振り返る時間を作る
  • リスクヘッジは必要だが、リスクに固執し神経質に考えすぎない
  • おいしいものや体にいいものを食べる
  • 陽のパワーを持った外部(社内外)の人と食事をする
  • 運動したり、サウナ、マッサージに行ったりして、体を緩める
  • ビジネスモードから人生モードに切り替える
  • 何のために仕事をしているのか、何が幸せなのかなど人生について考える
  • 風呂に入り、心と体を緩めて、眠る準備に入る

☆注意

  • 毎日毎日だらだら夜遅い時間まで仕事をしない
  • 仕事モードのまま帰宅したり、そのまま眠ったりしない
  • 自分の世界だけで表面的なレビューをしない
  • 陰のパワーを持った人と時間を共有しない

■Moonlight:後(レビュー)から前(シナリオ)への転換

この時間帯は、体を休め次の日に備えて早く深く眠ることがベストです。レビューからシナリオへ良い転換をさせるために深い眠りにつきましょう。

☆ポイント

  • 早寝早起きの習慣をつける
  • 寝る時も起きた時も自分が生かされていることを感謝する

☆注意

  • 深酒をしない
  • 睡眠不足にならない
  • 寝る前や夜中に起きて心配事を考えない

※以上、この1日のリズムをマスターできれば、正のスパイラルに入り、今までにないパフォーマンスが実現します。

― 宇宙の法則 1週間のリズム ―

今度は、1週間を時間軸に置き換えてみます。

※休日が土日ではない人は、ずらして考えてください。
※休日が少ない、またはないという常に走りっぱなしの人は充分なインプット作業が長く続けられず、インプットができないため、いずれアウトプットに限界が出てくるので要注意

平日(月から金曜日)がOpenタイムの【中:アクション】、休日(土、日曜日)がCloseタイムの【後:レビュー+前:シナリオ】になります。

平日は、シナリオに基づき自分を信じ集中してアクションを起こしアウトプットを拡大させます。

休日は、クールダウンして冷静にレビューや情報収集。しっかり休息を取って体力を回復すると同時に、次週に向けた新シナリオを考えアクション体制を整え、インプットを拡大させます。

このサイクルが「宇宙の1週間のリズム」です。

―宇宙の法則 1年のリズム ―

最後に、1年間を時間軸に置き換えてみます。

  • 前:シナリオは、暖かい春(種まき)
  • 中:アクションは、暑い夏(育成)
  • 後:レビューは、涼しい秋(収穫)
  • 後→前:変換は、寒い冬(寝かし)

春は種まき、新しいことを考えたり始めたりし、夏は育成、情熱を持って物事を行い、秋は収穫、自己分析を行い自己成長を確認し、冬は寝かし、自己エネルギーを回復させ充電する。

このサイクルが「宇宙の1年間のリズム」です。

ダントツが大切にしている宇宙のリズム

私のよく知る敏腕経営者たちの平均的1日と1週間のリズムを紹介します。

ダントツたちの1日のリズム

  • 朝は早く来て自分の時間を作って思考している
  • 重要なミーティングや業務、大事な意思決定は午前中にしている
  • 昼は精力的に社内外の人とコミュニケーションを図りながら、仕事をしている
  • 夜は早めに仕事を終え、会食したり、スポーツジムへ行ってトレーニングをする。
    ただし、会食に行ってもはしごや深酒はしない
  • 次の日に備えて早めに就寝、早起きする

ダントツたちの1週間のリズム

  • 平日しっかりビジネスに集中して、休日は平日に備え、リフレッシュや体力増進に励みインプットを充実(詳しくは人生黄金律「人生一週間」をお読みください)

※日本の経営をリードするビジネスリーダーたちは、この「宇宙の法則」を知ってか知らずか、自分のビジネススタイルとして習慣化しているのです。

また、世の中にも大きなリズムや流れがあります。

― 大きなリズム ―

  • 日は昇り日は沈む
  • 空には、追い風や向かい風がある
  • 東西南北、地球は丸い
  • 海には、満ち潮や引き潮がある
  • 台風の後は晴天

― 大きな流れ ―

  • 水は、上流から下流に流れる
  • ものは、高い所から低い所に落ちる
  • 野生の世界では、強いものが弱いものを食う

宇宙の大きな流れやリズムは、近視眼的になると見失いがちですが、決して無視できないことです。例えば、向かい風の時、いくらナイスショットをしても思ったほど飛ばないように、流れやリズムに逆らうと、マイナスの影響を大きく受け、本来のパフォーマンスが出ないのです。

「宇宙の法則」を実践している人は、追い風の時にティーを高くしてスイングし、大きなパフォーマンスを出しています。世の中、この流れに乗ることで成功を収めている人は少なくありません。

人生長丁場、この原理を知らなくとも単発でうまくいくこともあるかもしれませんが、決して長続きしないでしょう。うわべの現象ばかりに気を取られることなく、根底の大きな流れに目を向けてください。流れに逆らうより、流れを読んでその波に乗る人生の方がずっと楽だし、幸せです。

1日と1週間のリズムを実践すれば、必ず「ダントツ」の道が開けます。ぜひ、この「宇宙の法則」を理解し、習慣化することで、豊かな人生を送ってください。


(完)